パーキンソン病患者さまの症例

Sさん 55歳 男性 (大里郡)

Sさんがパーキンソン病と診断されたのは、H19年でした。
当院を利用して頂いた時がH22年11月で、一人暮らし、3年間で大分進行が進んだため少しでも筋肉を柔らかくしてほしいとのことでした。

初回の時の問診ですと、長く台所で立っていると腰が痛む、右腕に力が入らない、小刻み歩行、右足が上がりにくい、ボタンがうまく入れられない、靴がはきにくい、など、パーキンソン病特有の症状がほとんど出ていました。
他にも不整脈から、心臓ペースメーカーが入っていましたので、物理療法は取り入れられない状況でした。

まず全身の筋肉を緩めるための仰向け、うつ伏せ、座位の関節運動、腰の痛みに対しての鍼施術を、訪問して、時間にして30分ぐらい行いました。

半年ぐらいたった頃周りの友人から、去年より動きが良いのではといわれるようになり、本人もよろこんでいました。週1回の施術で、それ以外の日は、自分でリハビリを積極的に行うようにもなりました。

難病指定の疾患なので、これ以上進行が進まないよう、根気よく施術を続けることが大切なことなので、ご本人にももらうように進めています。

Sさんがパーキンソンを発病する前に会社がいきなり倒産したショックなどがありましたので、そういった精神的ストレスがパーキンソン病になる遺伝子の引き金を引くきっかけになることもあります。

鍼灸では、ストレスを減らすことや、今あらわれている症状を緩和するのは得意なので、継続をしていただくことで生活の質の向上が期待できます。