N.Nさん 37歳 川越市
N.Nさんは来院当初、子宮内膜症(チョコレートのう腫)を患っていました。ご主人の精子もあまり良い状態ではなく、不妊治療専門の病院では自然妊娠は難しいと言われ、３年間体外受精を5回以上行ってきましたがなかなか結果がでませんでした。
しかし治療で腹膜炎になり手術をしたり、今年に入ってからは卵子が採れても移植できる状態までには成長できないことが続いていました。
ケーキ店を営んでいらっしゃるので忙しく、朝食をとる時間もあまりとれない。職場も寒いので常に冷えてしまっていました。
N.Nさんの患っているチョコレートのう腫は子宮内膜症の一つで、子宮内膜と同じ様な組織が卵巣にできてしまう病気です。
チョコレートのう腫があると卵子の育ちが悪くなってしまったり卵子の質を下げてしまったりします。また子宮内膜症にともなう炎症が着床を妨げるといわれています。
東洋医学で子宮内膜症はオ血(オケツ)の状態ととらえます。血(ケツ)とは主に体に栄養分を届ける物質で、この血の質やめぐりが悪くなり滞留してしまう状態をオ血と呼びます。
オ血の状態になると子宮内膜症や子宮筋腫ができてしまったり体調面でも肩こりや腰痛、精神面でもイライラしたりします。
N.Nさんは元々オ血体質ですが、それに加え、以前に起きた腹膜炎で手術をしたことにより一層オ血の状態がひどくなってしまっていました。
オ血を改善するためには血と気(体の中のエネルギー)の流れを良くすることが必要です。それと共に血や気を流すための体力も必要になってくるので鍼灸では体力を補い、気や血を巡らせる治療をします。
N.Nさんには栄養のとり方に気を付けてもらったり運動をしてもらうことで、鍼灸治療にプラスアルファの効果を加えることができました。
そうしたこともあり、鍼灸と漢方を開始して初めての採卵、移植で妊娠されたのです！
N.Nさんは過去に2回の初期流産歴があり、また流産してしまうかもしれない・・という不安との戦いだったと思います。でも今回は安定期を過ぎて順調に育ってくれています。
これからも無理なく妊娠生活を送っていただいて元気な赤ちゃんを産んでくださいね！
