つわり・・・無くても心配、あっても心配?!

妊娠の喜びから一転、ほとんどの方が経験される〝つわり″。

個人差はあるものの、無くても心配だし、症状がひどくても心配、とおっしゃる方が多いようです。

つわりは妊娠4週ぐらいから始まり12週を過ぎるころには落ち着いてくることが多いです。軽い悪心嘔吐や嗜好の変化などの消化器系の症状がほとんどです。

つわりをの症状が悪化して栄養障害をきたし体重減少、脱水、代謝障害などで治療が必要になった場合を妊娠悪阻といいます。

先日、患者さんから〝なんで妊娠すると、つわりがあるんですか?″という素朴な質問をいただきました。

医学的には原因は解明されていませんが、つわりの原因にはいくつかの説があります。

一つはホルモンが関係しているという説です。
妊娠することでヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)が急に変化することで脳にある嘔吐中枢を刺激するためにつわりがおこる。

他にも、お母さんが摂取した有毒物から胎児を守るために進化の過程で獲得したものという説があります。
3ケ月前後の胎児は最も有害物の影響を受けやすく食べ物に含まれる有害物や香辛料など胎児にとって有害なものを摂取しないようにするため。また妊婦自身も妊娠中は免疫系が抑えられているため有害なものを摂取しないようにするためにとも言われています。

あとは精神的要因説などもあります。

この時期は精神的にも肉体的にも変化があり不安定な状態です。当院ではこの不安や不調を和らげるためにも、妊娠されて安定期に入るころまで安胎鍼をお勧めしています。